大手キャリアでも格安の大容量プランが登場して、大手キャリアと格安SIM(MVNO)のどちらと契約しようか悩む方は多いと思います。
この記事では、MVNOを選ぶ7つのポイントや、メリット・デメリット、おすすめのMVNO7社を以下でご紹介していきます。
目次
MVNOとは
MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator」の略称で、日本語で「仮想移動体通信事業者」という意味になります。MVNOは「格安SIM」や「格安スマホ」と呼ばれることが多いです。
MVNOは、ドコモ・au・ソフトバンクの大手キャリアの携帯電話回線網等を利用して、自社ブランドの格安SIMサービスを提供している事業者です。
MVNOを選ぶ7つのポイント
自分にあったMVNOを選ぶポイントを、以下でご紹介していきます。
音声通話・データ通信・SMS付きデータSIMから選択する
MVNOは主に以下の4つに大別され、MVNO利用者は以下のプランから選択します。
- 音声通話SIM(データ通信あり):電話とデータ通信の両方ができる
- 音声通話SIM(データ通信なし):電話のみできる
- データ通信専用SIM(SMS機能付き):データ通信ができ、SMS機能も使えるが、電話ができない
- データ通信専用SIM(SMS機能なし):データ通信ができるが、電話やSMS機能が使えない
音声通話SIMでは、070・080・090などで始まる電話番号が提供されます。また、MNP手続きをすると、キャリアで使っていた電話番号をMVNOでもそのまま使用できます。
データ通信専用SIMでは、LINEアプリなどのインターネット回線を通す電話なら利用可能です。一部のアプリでは、登録時にSMS認証が必要になることがあるので、SMS機能はつけておいた方が良いかもしれません。
毎月のデータ通信容量を決める
毎月使用すると思われるデータ通信容量を把握し、自分の利用用途に合ったデータ通信容量のプランを選びましょう。データ通信容量が大きくなるほど料金も高くなるので注意が必要です。以下で、利用用途によるデータ通信容量の目安をご紹介します。
利用用途 | データ通信容量の目安 |
メールやLINEなどのメッセージ 主に自宅や外部施設のWi-Fiを使う |
〜1GB |
毎日SNSやゲームなどをする | 3〜7GB |
動画視聴やオンラインゲームなどをする | 7GB〜 |
大手キャリアから格安SIMに移行しようとしている方は、事前にキャリアのWebページで今まで使用してきた月ごとのデータ通信容量を確認してみることをおすすめします。
通信速度を比較する
快適にネットを利用したいという方は、通信速度が速いMVNOを選びましょう。MVNOの中で、通信速度が早く安定していると言われているのが、サブブランドの「UQモバイル」と「Y!mobile」になります。
また、格安SIMスピードチェッカーでは20社以上の格安SIMの通信速度を時間帯別で比較できるので、確認してみましょう。
月額料金を比較する
月額料金の比較も大事です。月額料金を比較するときは、契約期間の合計の料金に着目しましょう。MVNOによっては、実施中や実施予定のキャンペーンで合計料金が安くなることもあります。
回線の種類を確認する
MVNOには、以下の3つの回線があります。
- ドコモ回線
- au回線
- ソフトバンク回線
キャリアからMVNOに乗り換えるときに、同じキャリア回線を使う場合はスムーズに手続きができますが、違うキャリア回線に乗り換える場合は「SIMロック解除」が必要になります。
実施中のキャンペーン情報を確認する
MVNOの実施中のキャンペーン情報にも注目しましょう。MVNOは、キャッシュバックや月額料金の割引、家族割、学割など、さまざまなキャンペーンを実施しています。自分に適用できるキャンペーンを探し、よりおトクにスマホを使ってみてはいかがですか。
各社のサポート体制を確認する
MVNOのサポート体制が充実しているかどうか確認しましょう。MVNOのホームページにQ&A・電話の問い合わせ窓口・チャットの問い合わせ窓口などの必要最低限のサポートが揃っていれば安心です。
MVNOは実店舗がない場合が多いので、対面でサポートを受けたいという方は、実店舗があるMVNOを選びましょう。
MVNOのメリット・デメリットについて
MVNOのメリット・デメリットについて、以下でご紹介していきます。
MVNOの6つのメリット
MVNOのメリットを6つご紹介する。
プランがわかりやすく選択肢の幅が広い
MVNOでは、利用できるデータ通信容量が500MB・1GB・3GBなどと小さい場合や、10GB・20GB・30GBなどと大きい場合と、細かく料金プランが分かれており、料金体系がわかりやすく、選択肢の幅が広いです。
データ通信容量が細かく設定されているため、自分の用途に合った容量を見つけやすくなります。
端末代が安い
MVNOでは、SIMフリー端末とSIMをセットでおトクに購入できます。MVNOで販売されている端末の中には、20,000円台や30,000円台などの格安スマホがあります。
例えば、楽天モバイルでは、Rakuten Handという端末を20,000円で販売しています。2021年2月2日現在では、【Rakuten UN-LIMIT Vお申し込み特典】だれでも5,000ポイントプレゼントキャンペーンと、Rakuten Hand19,999ポイントプレゼントキャンペーンを適用すると、実質0円で端末を購入することができます。
MVNOごとの独自の特徴がある
MVNOの会社ごとに、大手キャリアにはない、独自のサービスがあります。以下で、一部のMVNOの独自サービスをご紹介します。
MVNO名 | 独自のサービス |
IIJmio | ファミリーシェアプラン:家族1人あたりの月額料金が安くなる |
mineo | フリータンク:全国のmineoユーザーとパケットをシェアできる |
BIGLOBEモバイル | エンタメフリー・オプション:YoutubeやApple Music、Spotifyなどの対象サービスのデータ通信利用容量がカウント対象外になる |
OCN モバイル ONE | 料金プランを1ヶ月に1回のみ変更できる |
nuroモバイル | データ前借り:データ容量が足りなくなったら、翌月分のデータ容量から前借りできる |
データ通信専用SIMで節約できる
MVNOには、音声通話機能がない「データ通信専用SIM」があり、音声通話SIMよりも安く利用できます。データ通信容量も細かく設定されているため、より節約してデータ通信ができます。
例として、楽天モバイルの組み合わせプランの月額基本料金の一部を以下でご紹介します。
音声通話+データSIM | データSIM(SMSあり) | データSIM(SMSなし) | |
ベーシックプラン | 1,250円 | 645円 | 525円 |
3.1GBプラン | 1,600円 | 1,020円 | 900円 |
5GBプラン | 2,150円 | 1,570円 | 1,450円 |
実際に、データ通信専用SIMは通話+データSIMと比べて安いことがわかります。
通信速度の切り替え機能がついている
MVNOには、高速通信と低速通信の切り替え機能がついているものもあります。
高速通信ではデータ通信容量が消費されやすく、低速通信では消費されにくいです。そのため、データ通信容量が少ないプランを契約している場合は、高速通信と低速通信の切り替え機能を使って低速通信に切り替えることで、よりデータ通信容量を温存することができます。
海外でも利用しやすい
MVNOで販売されているスマホはSIMフリーなのでSIMロックを解除する必要がなく、海外へ渡航したときは、現地でプリペイドSIMなどを挿して、現地の通信会社のネットワーク回線を利用できます。
MVNOの4つのデメリット
MVNOのデメリットを4つご紹介する。
通信速度が遅い時間帯がある
MVNOは大手キャリアから回線を借りているため、使えるデータ通信容量に制限があり、時間帯によっては通信速度が低下することがあります。通信速度が遅くなると言われている時間帯は、以下の通りです。
- 午前7時〜9時:通学・通勤時
- 正午〜午後1時:昼休み
- 午後5時〜7時:下校・退勤時
- 午後9時〜11時:夜間
実店舗が少なくサポート体制が不十分
MVNOは実店舗が少なく、インターネット受付がメインです。チャットサポートや電話でのお問い合わせを利用できるMVNOもあるので、確認してみましょう。
トラブル時や何かわからないことがあったときに対面の方が安心という方には、MVNOは向いていないかもしれません。
初期設定(APN設定)に関しても、すべて自分で設定しなければならないので、スマホ操作に慣れていない方には難しい作業になるかもしれません。
データ容量が多いプランは安くない
大手キャリアの新料金プランと比べると、MVNOの大容量プランは安くはありません。以下で、ドコモの新料金プランahamoと、OCN モバイル ONEの20GB/月コースの基本料金を比較してみましょう。
ドコモ「ahamo」 | OCN モバイル ONE | |
月額基本料金 | 2,980円 | 4,400円 |
データ容量 | 20GB/月 | 20GB/月 |
上記の表のように、同じデータ容量でも料金に大きな差があることがわかります。
キャリアメールは付与されない
MVNOでは、大手キャリアで使用できる「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」のキャリアメールは付与されません。
しかし、mineoやY!mobile、UQモバイルなどの一部のMVNOでは、独自のメールアドレスを付与しています。また、MVNOでも、GmailやYahooメールなどのフリーメールは使用できます。
おすすめのMVNOを7社ご紹介!
以下で、おすすめのMVNOを8社ご紹介していきます。
Y!mobile
画像引用元:Y!mobile|ワイモバ学割
Y!mobileはソフトバンクのサブブランドで、特徴は以下の通りです。
- 全国に800店舗以上あり、対面でサポートが受けられる
- MVNOの中でも通信速度が速く安定性がある
- 1回10分以内の通話が無料になるオプションがある
料金プラン
Y!mobileは、2021年2月17日にスマホベーシックプランS/M/Rの提供を終了するため、2021年2月18日より提供を開始するシンプルS/M/Lを、以下でご紹介します。
シンプルS | シンプルM | シンプルL | |
月額利用料金 | 1,980円
900円(割引適用時) |
2,980円
1,900円(割引適用時) |
3,780円
2,700円(割引適用時) |
高速データ通信容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
制限時通信速度 | 最大300Kbps | 最大1Mbps | |
対応通信方式 | 4G/5G | ||
通話料 | 20円/30秒 |
参考:シンプルS/M/L
楽天モバイル
楽天モバイルの特徴は、以下の通りです。
- 「Rakuten Link」アプリを通しての国内通話・SMSは無料
- 毎月のデータ利用料で支払う金額が決まる
- 海外でもデータ通信ができる
- 海外指定地域への通話がかけ放題になるオプションがある
料金プラン
楽天モバイルは、2021年2月現在「Rakuten UN-LIMIT V」を提供していますが、2021年4月1日にRRakuten UN-LIMIT VI」に自動アップグレードします。「Rakuten UN-LIMIT VI」の料金プランは以下の通りです。
Rakuten UN-LIMIT VI | |
月額利用料金 | データ利用量ごとに異なる
0GB〜1GB:0円 |
高速データ通信容量 | <国内>
楽天回線エリア:無制限 パートナー回線エリア:5GB <海外> パートナー回線エリア:2GB |
制限時通信速度 | <国内>
1Mbps <海外> 128Kbps |
対応通信方式 | 4G/5G |
通話料 | <国内から国内へ通話する場合>
「Rakuten Link」アプリの利用で無料 アプリ未使用時は30秒/20円 <海外から国内へ通話する場合> 「Rakuten Link」アプリの利用で無料 アプリ未使用時は30秒/20円 <国内/海外から海外へ通話する場合> 国際通話かけ放題加入時は月額980円 |
参考: Rakuten UN-LIMIT VI(料金プラン)
IIJmio
画像引用元:IIJmio公式サイト
IIJmioの特徴は、以下の通りです。
- ドコモとau回線から選べる
- 複数枚SIMを発行する場合はデータ容量をシェアできる
料金プラン
IIJmioは、ミニマムスタートプラン・ライトスタートプラン・ファミリーシェアプランの3つを提供しており、詳細は以下の通りです。
ミニマムスタートプラン | ライトスタートプラン | ファミリーシェアプラン | |
月額利用料金 | 1,600円
500円(割引適用時) |
2,220円
1,120円(割引適用時) |
3,260円
2,160円(割引適用時) |
高速データ通信容量 | 3GB | 6GB | 12GB |
対応通信方式 | タイプD:ドコモのLTE/3G
タイプA:auの4G LTE |
||
通話料 | 20円/30秒(同一契約者間は16円/30秒) |
参考:料金比較表
OCN モバイル ONE
OCN モバイル ONEの特徴は、以下の通りです。
- 全国87,000箇所に無料Wi-Fiスポットを設置している
- 利用料金プランを1ヶ月に1回変更できる
- ドコモ回線通信速度が速い
- 端末とSIMのセット料金が安い
料金プラン
OCN モバイル ONEの月額基本料金は、以下の通りです。
通信容量・コース名 | 音声対応SIMカード |
1GB/月コース | 1,180円(割引適用後は980円) |
3GB/月コース | 1,480円(割引適用後は1,280円) |
6GB/月コース | 1,980円(割引適用後は1,780円) |
10GB/月コース | 2,880円(割引適用後は2,680円) |
20GB/月コース | 4,400円(割引適用後は4,200円) |
30GB/月コース | 5,980円(割引適用後は5,780円) |
mineo
画像引用元:mineo公式サイト
mineoの特徴は、以下の通りです。
料金プラン
mineoの料金プランは、以下の通りです。
Aプラン | Dプラン | Sプラン | |
1GB | 1,180円 | ||
5GB | 1,380円 | ||
10GB | 1,780円 | ||
20GB | 1,980円 |
参考:基本料金
UQモバイル
UQモバイルはauのサブブランドで、特徴は以下の通りです。
- 通信速度は速くて安定性がある
- iPhoneやAndroidを安く買える
- かけ放題オプションがある
料金プラン
UQモバイルの料金プランは、以下の通りです。
くりこしプランS | くりこしプランM | くりこしプランL | |
月額料金 | 1,480円 | 2,480円 | 3,480円 |
基本データ容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
通話料 | 22円/30秒 | ||
制限時通信速度 | 最大300Kbps | 最大1Mbps | 最大1Mbps |
参考:くりこしプラン
BIGLOBEモバイル
画像引用元:BIGLOBE公式サイト
BIGLOBEの特徴は、以下の通りです。
- YoutubeやApple Musicなどの動画・音楽配信サービスが利用し放題になる「エンタメフリー・オプション」がある
- 「BIGLOBE家族割」で2回線目以降の月額料金を安くできる
- 「シェアSIM」で複数の端末でデータ容量をシェアできる
料金プラン
BIGLOBEモバイルの料金プランは、以下の通りです。
プラン種別 | 音声通話SIM |
1ギガプラン | 1,160円 |
3ギガプラン | 1,600円 |
6ギガプラン | 2,150円 |
12ギガプラン | 3,400円 |
20ギガプラン | 5,200円 |
30ギガプラン | 7,450円 |
参考:料金プラン
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