2020年10月から、5Gに対応したiPhone12シリーズが次々に発売され、多くの注目を集めました。
この記事では、iPhone12が1つの端末で2つの回線を持つことができるデュアルSIMに対応しているのかについてご紹介します。さらに、デュアルSIMに対応しているiPhoneモデル・eSIMをiPhoneに設定する方法についてもご紹介します。デュアルSIMについて知りたい方は必見です。
目次
デュアルSIMとは?
みなさんは、デュアルSIMという仕組みについてご存知ですか?
デュアルSIMを利用すると、1つの端末で2つの回線を持つことができ、電話番号を使い分けることが可能になります。
例えば、仕事とプライベートで電話番号を使い分けたい、などという方にとっては便利な仕組みです。デュアルSIMを使えば、スマホ2台持ちのわずらわしさから解放されます。
デュアルSIMモードは2種類ある
デュアルSIMをiPhoneで使うには、次の2種類の使い方があります。
- 物理的なSIMカードを2枚挿入する
- 物理的なSIMカード1枚とeSIMを使う
物理的なSIMを2枚挿入できるiPhoneを、「香港版」と呼びます。これは、日本でも一部の販売店や通販で購入することも可能ですが、基本は香港で売られているモデルです。ただし、香港版には技適マークがついていないため、各種端末補償サービスへ加入できないことがあります。
一方で、日本で売られているモデルは、物理的なSIMカード1枚とeSIMを利用してデュアルSIMにできます。次に、このeSIMについてご紹介します。
eSIMとは?
日本で一般的に使われているデュアルSIMを利用できるiPhoneでは、物理的SIMカードと一緒にeSIMを使うとご紹介しました。
eSIMとは、物理的なSIMカードなしでモバイルデータ通信を利用できるサービスを指します。日本では「楽天モバイル」と「IIJmio」、「ソラコムモバイル」がeSIM対応のサービスを提供しています。
つまり、デュアルSIMを利用するにはeSIM対応サービスを提供している会社のいずれかと契約する必要があるということです。
デュアルSIMをiPhone12で使うには?
2020年10月23日にiPhone12とiPhone12 Proが発売され、11月13日にはiPhone12 miniとiPhone12 Pro Maxが発売されました。
5G対応のiPhoneとして日本でも注目を集めましたが、iPhone12のデュアルSIM事情はどうなっているのでしょか?iPhone12を含めたiPhoneモデルのデュアルSIM利用の可否・デュアルSIMで利用可能な回線について、以下にまとめます。
eSIMを利用したデュアルSIMが使えるiPhoneモデル
eSIMを利用することのできるiPhone世代として以下のものがあります。
- iPhone12・iPhone12 mini・iPhone12 Pro・iPhone12 ProMax
- iPhone11・iPhone11 Pro・iPhone11 Pro Max
- iPhoneXR・iPhoneXS・iPhoneXS Max
- iPhone SE 第2世代
つまり、2018年9月に発売されたiPhone XS・XS Max以降のモデルで、デュアルSIMが利用可能になっていることがわかります。
iPhone12でデュアルSIMを使う場合:5G回線は使える?
iPhone12は5G回線に対応していますが、デュアルSIMで5G回線を利用することはできません。デュアルSIMで2回線を利用する場合は、両回線が5Gではなく4G LTEの回線になってしまいます。ただし、物理的SIMカードを取り除きeSIMのみでiPhone12を利用すれば、5G回線を利用することができます。
参考:iPhone11・iPhoneXのデュアルSIM仕様は?
iPhone11シリーズでは、同時に両回線を4G LTEで利用することができます。
その一方で、iPhoneXシリーズの場合は、2回線のうち1回線を4G LTE回線で利用しているときは、3G回線しか使うことができません。iPhoneのシリーズによって、デュアルSIM設定時に使える回線が異なるので、注意しましょう。
eSIMをiPhoneで使う方法
eSIMは基本的にネットで申し込みが可能で、数分で開通することができます。
以下の方法のいずれかで、eSIMを利用することが可能です。
- 通信業者が用意したQRコードをスキャン
- 通信業者のiPhoneアプリをダウンロード
- 手動で入力
参考例として、楽天モバイルでeSIMを申し込む手順をご紹介します。
参考:楽天モバイルでeSIMを使う
- 楽天モバイルが用意したQRコードをQRコードリーダーアプリで読み取る
- 指示通り、楽天IDを入力し、my楽天モバイルを開いたら、「開通手続きを行う」をタップ
- QRコードが画面上に表示されることを確認
- iPhoneの「設定」>「モバイル通信」>「モバイル通信プランを追加」をタップ
- 開通手続き完了後に表示されたQRコードを読み取る
- 「モバイル通信プランを追加」をタップ
- 「モバイルデータ通信」内に表示される「副回線」>「音声通話とデータ」>「LTE, VoLTE ON」>「OK」をタップ
- 「LTE, VoLTE ON」にチェックがついているのを確認し、「モバイルデータ通信」内の「ネットワーク選択」に「Rakuten」と表示されていることを確認
- 「モバイルデータ通信」>「インターネット共有」>「APN」に「rakuten.jp」と入力
詳しくは楽天モバイルスタートガイドをご覧ください。
iPhone12でデュアルSIMを使う注意点
iPhone12でデュアルSIMを使うときの注意点をご紹介します。注意点としてご紹介するのは、SIMロックの解除についてです。
デュアルSIM設定前にSIMロック解除する
デュアルSIMを利用するには、お使いのiPhoneがSIMフリーの状態になっている必要があります。これは、SIMロックがかかっている状態では、eSIMの設定ができないためです。
Apple Storeなどを通して、SIMフリースマホを購入している方は、そのままデュアルSIMの設定を進めることが可能です。大手キャリアなどを経由して、SIMロックがかかっているiPhoneを購入した場合は、SIMロックを解除してからデュアルSIMの設定を行いましょう。
参考:SIMロックの解除方法
デュアルSIMの設定には、SIMロックの解除が必要です。SIMロック解除方法の例として、ドコモの解除方法をご紹介します。
ドコモでは、以下の条件のうちいずれかを満たしてないと、SIMロック解除を行うことができません。
- iPhone端末の購入から100日が経過している
- iPhone端末の回線において、過去にSIMロック解除を行っておりその受付から100日経過している
- iPhone端末の分割支払金・分割払金を精算した
- iPhone端末の回線において、ドコモの携帯電話料金の支払い方法をクレジットカードで設定した
具体的な手順については以下の通りです。
- ネットワーク利用制限・おまかせロックがかかっていないことを確認する
- SIMロックを解除したい端末・暗証番号を用意する
- インターネット・電話・ドコモショップのいずれかでSIMロック解除手続きを行う
- ただし、2020年11月現在では、コロナ感染症の影響で、インターネット上での手続きが推奨されています。
解除手数料については、インターネットでの手続きの場合は無料です。電話・ドコモショップでの手続きの場合は3,000円の解除手数料がかかってしまいます。
ドコモのSIMロック解除方法について、さらに詳しい情報はこちらをご覧ください。また、auのSIMロック解除方法についてはこちら、ソフトバンクのSIMロック解除方法についてはこちらを参考にしてください。
まとめ
この記事では、以下のことを紹介しました。
- デュアルSIMの種類
- デュアルSIMに対応しているiPhone世代
- デュアルSIMを設定する方法
- デュアルSIM利用時の注意点
ぜひ、この記事を見ながらデュアルSIM設定の準備から手続きまで行ってみてください。
そして、この機会に端末補償についても考えてみませんか?SIMフリースマホを補償するサービスをお探しの方は、justInCaseのスマホ保険についてもご検討してみてはいかがでしょうか。
スマホ保険では、キャリア保証より比較的安い保険料で加入することが可能です。また、端末を安全に扱うと、ご契約後4ヶ月目以降の保険料がその分安くなります。
ぜひ、デュアルSIMのご利用とあわせて、スマホ保険ご加入も検討してみてください。